診療所のICT化の全体像:セット販売にweb問診が加わる!?

2018.06.26

近年、診療所では予約システム、電子カルテ、画像ファイリングシステムをセットで購入するケースが増えています。将来的には、これに「web問診システム」が加わると思います。セット購入が進んでいる診療科について見てきましょう。

    整形外科
  • 島津:電子カルテ+画像+レントゲン+CR(抱き合わせ販売)
  • 日立:電子カルテ+画像+レントゲン+CR(抱き合わせ販売)

それでは、なぜ、セットで購入する方が、好まれているのでしょうか?
それは「連携」の問題です。連携とは、AシステムとBシステムをネットワーク上で繋ぐことを指しますが、システム同士にこれまで連携の実績がなければ、①両者間の連携の検討が行われ、②システム開発が行われます。すぐにつながるわけではなく、少なくとも半年間は連携に時間がかかり、それに伴いコスト(連携費:5万円~30万円)もかかります。そこで、それを嫌う医師たちは、あらかじめ繋がっているものを購入する流れが、最近主流になってきています。
診療所におけるシステム導入は年々増えており、先輩たちのモノマネをして、開業した方が、失敗しないということに気づいた医師の現場の知恵なのかもしれません。

開業するにあたってセットではなく、個々のシステムを検討するとなると、その分だけ、メーカーとのやりとりが増えてしまいます。もちろん、一番安価で高機能なシステムを導入したいと思いますが、それに見合うだけのメーカーとのやりとりの時間的コストが合うのかといった観点も重要です。

特にメーカー側は、値引きありきで、最初は正規価格で見積もりを提示してきますので(このこと自体問題だと思いますが)、1つのメーカーに対して3,4回顔合わせをすることは普通に起こりえます。

例えば電子カルテだけで切り出して3社で検討するとなると、セットで考えるより3倍の時間的、精神的コスト(値引き交渉の負担)がかかってしまいます。それであれば、すでに信頼できる先輩医師のやり方を踏襲して(物まねして)、メーカー側とのやりとりのコストをかけないという判断をする医師が増えてくるのも頷けます。先輩方はすでにメーカーとのやりとりを経て、どのシステムを入れるかを判断されたのであり、同じプロセスを辿るくらいなら、信頼できる先輩に伺って踏襲した方が安心でかつ時間コストも減るでしょう。

開業時には、医師がやらなくてはならないことが山積みです(さらに、それらは、今まで一度もやったことのないことです。)。そのため、システム選定にのみ大量の時間をかけているわけにはいかないです。だからこそ、「時は金なり」の精神でセット購入が増えているのではないでしょうか。システム選定がこなれてきた証かもしれません。


問診に関しては、今まではA4 1枚の紙で運用している医療機関がほとんどであったと思いますが、今後はweb問診システムがどんどん増えてきて、採用する医療機関も増えてくると想定しています。将来的には、セット購入に予約システムや電子カルテだけではなくて、web問診が加わっているかもしれません。
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