【坂井耳鼻咽喉科Part2】舌下免疫療法の希望・興味の問診を添えて、患者さんの認知を促す

【坂井耳鼻咽喉科Part2】舌下免疫療法の希望・興味の問診を添えて、患者さんの認知を促す

2021年6月17日開催の第19回問診アカデミーで、坂井耳鼻咽喉科の院長の坂井先生に「耳鼻科におけるメルプ活用法 〜舌下免疫療法・アレルギー検査〜」について伺いました。


▼目次
舌下免疫療法の希望・興味の問診を添えて、患者さんの認知を促す
初診より簡素な再診問診

舌下免疫療法の希望・興味の問診を添えて、患者さんの認知を促す


吉永
なるほどですね。鼻の選択肢の「スギやダニの舌下免疫療法の希望または興味がある」というのはあえて入れられていらっしゃるということですか。


坂井
WEB問診を導入した当初は入れていなかったのですが今年の花粉症が始まる時期に入れました。なぜかと言うと、コロナ禍で来院者数が減りその回復のためです。導入した結果、舌下免疫療法を知らない方でもこの問診で興味を持っていただき、こちらからアプローチをするという流れをつくれました。結構これがヒットしましてよかったですね。


吉永
関連して花粉症だけ切りだしていらっしゃるという形ですか。


坂井
そうですね。花粉症が2月辺りから始まりますから、その時期から花粉症の患者さんに注力したという形になりますね。


吉永
希望されるお薬を記入される方はどの程度いらっしゃいますか。


坂井
半分程度の方が記入されているイメージです。去年と同じという風に書かれる方が多いです。


吉永
その次にアレルギー検査や舌下免疫療法について聞かれていらっしゃいますね。


坂井
アレルギー検査は患者さんが調べたいと思っていたとしても短い診察時間の中で調べて下さいということを伝えられずに診察が終わってしまうということが結構あると思っていました。それを事前にWEB問診でアプローチしておけば、希望していた際に検査を取りこぼしなく行うことができます。


データで見てみると今年の2~4月の3か月の間に700件くらいのアレルギー検査ができました。花粉が多かった一昨年と比較すると300件以上増えており、WEB問診の効果があったのではないかと私は思っています。


吉永
そうなのですね。検査は何項目程度行う方が多いですが。


坂井
春日井市は中学生まで医療費負担がないため中学生までは全項目を行っています。3割負担の方は6項目程度行う方が多いですね。


吉永
わかりましたありがとうございます。次に舌下免疫療法について見て行きます。


坂井
当院は6月1日から開始したのでそれに合わせて設けました。舌下免疫療法については事前に血液検査が住んでいないと導入できません。なので、血液検査を受けている場合は舌下免疫療法が可能ですが、血液検査をしていない場合は、先に血液検査をしていただくという形になります。その為、このように項目を分けています。


吉永
なるほどですね。


では次に検査希望について見て行きます。聴力検査だけを希望される方はいらっしゃいますか。


坂井
いらっしゃいます。主訴が何かわからないという部分がありますので、それを事前に読み取りたいという理由で入れました。


吉永
ありがとうございます。最初が複数選択でしたので、一番気になるものを一つ書いてもらっているという形ですか。


坂井
そうですね。高齢の方は複数チェックされることが多いのでこの項目を入れています。


吉永
ここまでが、主訴に関する質問でこの後が基本的な医療情報ですね。


坂井
はいそうです。


吉永
体重に関して聞かれていますが、体重によってお薬の量が変わるからですか。


坂井
そうですね。紙の問診を使っていた時は、体重がわからない場合クリニックで量っていました。ですが、WEB問診にしてからは、家で量っていただけるので看護師の負担が減り、重宝しています。


吉永
わかりました。当院を何で知りましたかという欄の選択肢にSNSが多くありますね。


坂井
最近ではInstagramから当院を知ったという方もいらっしゃるのでSNSをやっていてよかったなと思います。


吉永
なるほどですね。交通事故が原因であるかを聞いているのはなぜですか。


坂井
交通事故が原因であることを言わずに主訴だけ書いた場合医療費が保険診療ではなくなってしまうので、それを未然に防ぐため記載しています。

初診より簡素な再診問診


吉永
なるほどですね。ここまでで、初診については伺えたと思います。では次に再診に関して見て行きたいと思います。こちらは簡潔ですね。


坂井
そうですね。前回受診後の経過などは初めて作成した時より変えています。看護師は問診を取りますので、看護師が分かりやすいような患者さんの記入の仕方にしています。また、自由記述欄がないと厳しいと思いました。


吉永
選択肢だけだと、患者さんの思いがあまり伝わらないということですね。


坂井
そうです。


吉永
駆け足でしたが一通り聞けたかなと思います。先生の方で全体を通して言いたいことなどございますか。


坂井
導入してよかったというのは思っていて、患者さんの問診は看護師がとるのですが、その手間がかなり少なくなり他の業務に集中できたと思います。また、患者さんが自分の問診内容を周りの患者さんに知られたくないという場合もWEB問診で解決できましたので助かっています。


吉永
わかりました。ありがとうございます。では、次回の案内をさせていただきます。次回は6/25金曜日です。吉永先生に来ていただいて小児科でのメルプラベル機能を解熱剤で使われていますので、そこを中心に伺いたいと思います。


本日は坂井先生ありがとうございました。


坂井
ありがとうございました。

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