WEB問診の紙問診と比較して一番良い所は、深く掘り下げて症状を聞ける点です。

WEB問診の紙問診と比較して一番良い所は、深く掘り下げて症状を聞ける点です。

稲垣耳鼻咽喉科医院

 

稲垣耳鼻咽喉科医院は東京都町田市にある耳鼻咽喉科のクリニックです。

異なる領域で高い専門性を持つ兄弟3名の耳鼻咽喉科専門医が、ハイレベルな治療を提供しています。

メルプWEB問診を導入された背景や独自の活用方法について、院長の稲垣康治先生にお話を伺いました。


ー メルプを導入したきっかけは何でしたか?

3年ほど前に医院を建て替える際に、それまで紙カルテだったのですが、電子カルテを導入するにあたって、私が診療をしていて一番時間がもったいないと感じていたのが問診をカルテに転記する部分でした。電子カルテを導入するのであれば、患者さんに入力していただいた問診が自動的に電子カルテに反映されれば良いと思ってWEB問診の導入を検討しました。

 

ー それまでは紙カルテだったのでしょうか?

そうですね。紙の問診を見てカルテに転記し、更に追加の問診をしたうえで、そこに所見を簡単に書き足すという感じでした。耳鼻科は結構効率重視なところがありまして、一人の診療にかけられる時間がせいぜい4,5分なんですね。ですので、どうしても問診に時間が取られるのはもったいないと感じていました。

 

ー ちなみに、電子カルテはどちらにされたのですか?

パナソニックのMedicomですね。

 

ー WEB問診を導入する際に一番気にされていたことは何でしょうか?

WEB問診と紙問診を比較して一番良いところは、深く掘り下げて症状を聞ける点ですね。紙問診の場合は基本的にはA4 1枚に問診をおさめないといけないので、ざっくりとした問診はできるのですが、疾患ごとに掘り下げた問診はできないので、対面で追加の問診が必要でした。WEB問診はその点をカバーできる点が魅力的でした。

 

ー 実際に導入されてみて、どうでしたか?

結構満足しています。問診の作り方もこちらでアレンジできるので、問診をどこで改行するかや不要な回答表示を省くなどをして次第に見やすい問診になったかなと思います。

 

ー 現在は、どのような運用をしていますか?

どうしても院内での待ち時間が0にはならないので、基本的には来院されてからその場でWEB問診に入力していただいています。その時が一番最新の情報なので、この運用が良いかなと思ってやっています。

WEB問診の入力が苦手な方もいらっしゃるので、その場合は従来の紙の問診票をお渡しして、書き終わってからスタッフが電子カルテに内容を入力しています。

 

ー WEB問診の入力が困難な方は、年代ですとどのくらいからとかありますか?

この人は入力無理そうだなと思った方が、結構サクサクと問診を記入されたり、意外と50代でも自分はWEB問診入力できないと言う方がいたりしてバラバラですね。ただ、基本的には70代以上ですかね。

 

ー そうしますと、紙問診とWEB問診の2つを運用しなければならないと思いますので、大変ではないですか?

ただ、紙問診の方はほとんどいないですね。というのも、紙問診を渡しているのは初診の方のみです。再診の方も基本的にはWEB問診なのですが、入力が難しそうな場合にはスタッフがその場で口頭で聞いて、症状の変化や気になるところなど簡単な内容を直接電子カルテに入力しています。

当院は1日大体100-120名くらい来院されますが、そのうち紙問診の方は数名程度ですね。ですので、紙問診とWEB問診の二重運用で困っている感じではないです。

 


ー メルプのどの機能が一番役に立っていますか?

患者さんには平易な言葉で症状を聞いて、それが、電子カルテに転記する際には、医療用語に変換される点ですね。患者さんの言葉をそのまま書くとカルテがダラダラと長くなったりしますので。


ー 今後取り組みたい活用法はありますか?

患者さん向けの事前資料配信機能ですね。疾患別に、事前にこれは患者さんに読んでおいてから受診してもらうと、診察がスムーズになるというものもありますので、活用したいと思います。

当院は、慢性上咽頭炎といって、コロナの後遺症でも受診される方が多いのですが、そうした方に対して上咽頭擦過療法という処置をしています。事前に本などで症状や処置の内容を読んで来られる方の方が診察中の説明が早いので、問診の段階である程度知識を入れていただいた方がスムーズかなと思いました。

 


ー どのようなクリニックに、メルプおすすめですか?

私は、電子カルテを導入している場合は、必須だと思います。逆にどうしてWEB問診を入れないのだろうと不思議に思うくらいです。

当院では、WEB問診を使っていて1時間あたりの診察人数が平均15人くらいですが、紙問診と電子カルテの組み合わせですと、頑張って1時間あたり10人程度になってしまうと思います。

 

ー どのタイミングで入れた方が良いとかありますか?

開業当初から入れた方が良いと思います。


ー 開業当初ですと患者さんも少ないと思いますので、あまりWEB問診を入れるメリットがないのではと思いますが、いかがでしょうか?

今の方はスマホに慣れていらっしゃる方がほとんどなので、当院ではやっていないですが、家からでも問診を入れられて院内での待ち時間を減らせますよとアナウンスすると、1つ感染対策のメリットとして打ち出せるので、開業当初から入れても良いと思いますけどね。

その分、まだ患者さんが多くないのであれば、診察に時間を多くかければ良いですし、WEB問診が入っているから対面での診察を減らさないといけないというわけではないので。

あと、金額的にもとても安いですね。この金額だったら金銭的な負担も大きくないので、開業当初の先生も含めて皆さん入れるべきだなと思います。

 

ー本日は、お忙しいなかヒアリングを受けてくださり、ありがとうございました。