WEB問診で患者さんに接する時間は減りましたが、特定の専門クリニックでもより患者さんの満足度の高い医療を提供出来るようになりました

WEB問診で患者さんに接する時間は減りましたが、特定の専門クリニックでもより患者さんの満足度の高い医療を提供出来るようになりました
【金沢T&Dクリニック | 甲状腺内科・糖尿病内科】

kanazawa-td-clinic

金沢T&Dクリニックは石川県金沢市にある甲状腺内科・糖尿病内科・内科のクリニックです。
バセドウ病や橋本病などの『甲状腺疾患』、糖尿病や高血圧や脂質異常症などの『生活習慣病』の患者さんの診療を中心に行っています。

メルプWEB問診を導入された背景や独自の活用方法について、院長の織田先生にお話を伺いました。

ー メルプを導入しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

最初は、当院が利用している電子カルテ「CLINICSカルテ」を提供しているメドレー社の担当者に紹介されたことがきっかけでした。

ただ、デモを受けたのですが、その際には、導入しませんでした。理由は、メルプ問診のテンプレートを利用し問診を入力してみて、一般内科向けのサービスで、当院のように甲状腺・糖尿病の専門クリニックにはあまり向かないと感じたからです。

また、その当時は、当院では問診室にて、専門の看護師がじっくり時間をかけ対面で問診をとるスタイルだったため、当院にはメルプWeb問診は必要ないと判断し見送りました。

ー なるほど、そうだったのですね。その後、メルプを再度検討されたのは何がきっかけだったのでしょうか?

新型コロナウイルス感染症の流行ですね。
新型コロナウイルス感染症が流行し始め、初診患者さんに対面で聞くことが感染対策を行う上で、難しくなったことが、きっかけでした。

発熱の患者さんへの問診として、最初はクリニックHPのお問い合わせフォームを利用して、問診を組み込んでみたのですが、聞ける項目数に制限があるのと、分岐して質問を作成できず、「それなら電話で数分で終わる話だよね」というレベルまでしか作りこめず、、、そこで、メルプWeb問診を思い出して、もう一度、検討し始めました。

ー メルプを実際に使い始めてどのように感じましたか?

とても便利で助かっています。これまで紙ベースで問診を管理していましたが、WEB問診に切り替えてから受付の業務が軽減できて、スタッフも満足しています。

ー 実際にメルプを使ってみて使い勝手はいかがでしたか?

とにかく便利ですね。作りこんでいく中で、当初想定していたよりも幅広く使えることが分かってきましたし、ホントに便利です。
最初は、新型コロナウイルス感染症疑いの患者さんを想定しての運用だけを考えて、問診も新型コロナウイルス感染症のテンプレートを利用して始めました。

そこに、どんどん項目を足していき、糖尿病や甲状腺などの専門領域の患者さんの初診にも使い始め、今は、再診の患者さんにも利用を広げています。

ー ありがとうございます。現在はどのような運用をされているのでしょうか?

初診の方で来院の問い合わせがあった場合は、事前にWEB問診を記入していただくように伝えています。再診の患者さんにも積極的にアナウンスして、来院後にも入れていただいています。

ー なるほどですね。ちなみにご高齢の方やWEB問診記入に不慣れな方の場合は、どのように対応されていらっしゃいますか?

ご高齢の方は、正直かなり難しいですね。スマホをお持ちでない方もおられますし、院内でのタブレットの入力は感染対策という面で難しいですし。
ただ、スマホは持っていても、あまり使っていなかった患者さんも、Web問診を頑張って入力していただけるケースもあります。

ー 金沢T&DクリニックのWEB問診の項目は他の導入医院と比較して、結構多いなという私の印象でしたが、実際に記入いただいている患者さんからの反応はいかがでしょうか?多くて大変という反応はありますか?

え?多いですか?

甲状腺と糖尿病などの生活習慣病の診療を中心にやっていますので、聞き取る項目は多いかもしれないですが、WEB問診がなかったとしても対面の診察で同じことを今まで聞いていましたし、、、むしろ、今のWEB問診の項目でも結構絞っている方です。
今のところ、患者さんからも項目が多いということはないです。メルプWeb問診はLINEなどに似た形ですし、あまり入力が苦にならないからかもしれないですね。

kanazawa-td-monshin
金沢T&DクリニックWEB問診一部(甲状腺)

ー なるほどですね。確かに、専門外来ですと、また違いますね。メルプのよかった点を教えていただけますでしょうか?

まずは、患者さんへの説明に時間を取れるようになった点ですね。今までは紙問診票をもとに検査前に診察室でさらに問診を行うことが多かったですが、今はWEB問診である程度事前に患者さんの症状がわかりますので、初診から診察前に検査に案内する場合もあります。検査の結果説明や疾患の説明により時間を割けるようになりました。

あとは、アレルギーや既往歴などももれなく聞けることや、家族構成や月経の事や結婚歴など、対面ではなかなか聞きにくいけれども聞く必要がある項目を、事前に入力いただける点も助かっています。抜け漏れなく情報が取れる点が良いですね。

でも、一番良かったのは、「テクノロジーで人に寄り添える」と気づいたことかもしれません。

医者をやって20年以上経ちますが、今までは問診は内科医の技術の一つで、問診を機械がやるなんてって何事だって、思っていました。電子カルテやWeb予約システムなどのテクノロジーは便利になったり質は上がるけれど、患者さんに寄り添うためにプラスになるかと言われれば、どうなのかな?って思っていました。

コロナウイルス感染症の流行がきっかけで導入しましたが、メルプWeb問診で患者さんが、色々なことで悩んでいるということが見えてきたりしましたし、そのことに対して、より深く聞いたりすることが出来るようになりました。

患者さんに接する時間は減りましたが、より患者さんに寄り添い、以前より患者さんの満足度の高い医療を提供出来るようになったと感じています。

ー ありがとうございます。そのお言葉は開発者の冥利に尽きます。ところで、メルプの改善点を教えていただけますでしょうか?

患者さんによっては、問診の「戻る」操作が難しいと感じる方もいらっしゃるので、問診修正の際の動きを分かりやすくしていただきたいです。
他には、現在は、緊急性があるかないかの1つの項目のみで患者さんの問診を色分けできますが、他の項目でも色分けできるようになればありがたいです。

例えば、当院ですと院内検査もやっていて、当日で検査結果の説明が出来ますが、時間がなくて結果は後日聞きたいという患者さんもいらっしゃいますので、そういった方だけ別の色で問診一覧画面で視覚的にすぐにわかると良いです。

ー なるほどですね。医院ごとに色分けしたい項目と色を設定できるようにすれば良さそうですね。こちら開発対応いたします。

本日は、お忙しいなか、ヒアリングを受けてくださり、ありがとうございました。