【うつぼ本町キッズクリニックPart1】20問以上にわたる夜尿症・遺尿症に関する詳しい問診
2021年6月6日開催の第17回問診アカデミーで、うつぼ本町キッズクリニック
の辻先生に「小児夜尿症・遺尿症の問診作成 〜メルプスコアリング機能の活用〜」について伺いました。
の辻先生に「小児夜尿症・遺尿症の問診作成 〜メルプスコアリング機能の活用〜」について伺いました。
▼目次
- 20問以上にわたる夜尿症・遺尿症に関する詳しい問診
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DVSSを活用したスコアリング問診
吉永
今回はうつぼ本町キッズクリニックの辻先生にお越しいただいており、特に夜尿症、遺尿症について詳しく見て行きます。まず、簡単にクリニックの紹介をさせていただきます。大阪府大阪市で開業されている小児科になります。
では問診の方を見させていただきます。まず、初診かどうかで分けられていらっしゃいます。初診の場合を見てみますと、診察、予防接種、乳幼児健診、おねしょ、心臓など専門分野について、ここで分けられています。全体を通してこだわられたポイントなどありますか。
辻
夜尿と遺尿の問診を組み合わせた結果長くなっているのですが、問診を作りこむことによって夜尿の重症度が分かりやすいようにしています。
20問以上にわたる夜尿症・遺尿症に関する詳しい問診
吉永
わかりました。では早速夜尿症、遺尿症の部分を見ていきたいと思います。最初は基本的な問診をしていらっしゃいますね。
辻
はい。帝王切開であるか、母乳を与えたかどうかで、将来的な腸内細菌に影響しますので書いていただいています。
吉永
そうなのですね。続きを見て行きます。身長、体重、学年の辺りから夜尿症、遺尿症に関係してきますでしょうか。
辻
そうですね。昼間のおもらしに関しては、5歳までに普通は無くなります。その為5歳を超えて昼間のおもらしがある場合は治療の必要があるということがわかります。
夜尿症に関しては、小学校入学までは経過を見るというのが一般的ですので、小学一年生になっても、毎晩夜尿がある場合は治療の必要があります。このように、学年が一つの目安になっています。
吉永
お母さん方ですと3歳や4歳でも、心配になっていらっしゃるケースもありますか。
辻
はい、あります。
吉永
わかりました。他院の治療歴も聞かれていらっしゃいますね。他院で治療されてから来るという方は多いですか。
辻
ほとんどの方が他院でも治療されていますね。
吉永
なるほどですね。質問を拝見させていただくと、質問量がとても多いと思いました。問診が多いことで患者様から何か言われたりしましたか。
辻
ないですね。最後に自由記述欄を作っているのですが、そこで医師に伝えたいことをたくさん書いていらっしゃる方もいます。
吉永
20問以上回答した上で、伝えたいことがあるということですね。
辻
はいそうです。
DVSSを活用したスコアリング問診
吉永
ありがとうございます。では次にスコアリングについてお伺いできればと思います。
辻
「日中に服や下着がおしっこで濡れているところがありましたか?」という部分からが、DVSS(機能障害的排尿症状スコア)になります。
吉永
回答によって0~3のスコアが割り振られていまして、最終的に合計点が出てくるという形ですね。
辻
はいそうです。1問3点が10問あり30点満点となっています。カットオフの基準は、女の子が6点以上、男の子は9点以上と決まっています。
ストレスの項目だけで3点になったりします。イベントがあったことで今までなかった夜尿、遺尿が出るお子さんもいらっしゃいますのでこのあたりも注意してみています。
吉永
基準が厳しいですね。
辻
そうですね。それをメルプのスコアリング機能を使うことによって一目でわかるので助かっています。
吉永
スコアが高い方はアラートをかけて注意深く問診を見るという形でしょうか。