【せごえ耳鼻咽喉科Part1】内服薬・アレルギーの具体例記載で患者さんの入力サポート

【せごえ耳鼻咽喉科Part1】内服薬・アレルギーの具体例記載で患者さんの入力サポート


▼目次
  1. 問診票作成でこだわられたポイント
  2. 患者さん向けの「初診」という表現の仕方
  3. 性別の質問で、6歳未満を別分けで表示した意図
  4. 内服薬・アレルギーの具体例記載で患者さんの入力サポート

せごえ耳鼻咽喉科は、愛媛県松山市にある耳鼻科のクリニックです。1993年より、中耳炎、難聴、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、花粉症、咽頭炎などの「耳・鼻・のどの病気」の診療を行っています。

問診票作成でこだわられたポイント

1)性別は、男性、女性、0〜6歳までの子供、に分けています。耳鼻科は未就学児童が多く、性別に関係なく、熱性けいれんの有無、薬の飲みやすい剤型などを聞くことができます。

2)当院では無呼吸の検査・治療も積極的に行っているため、選択式の問診で入っていくことができます。

そこから、身長・体重を記載したり、主な症状(昼間の眠気、集中力の低下など)を選んだり、また現在困っていることを自由に記載できます。そして問診が終わった人には当院での検査方法、治療についての文章を読むように誘導していますので、短時間で効率よく診察が進んで行きます。

3)月に1回、アレルギーなど同じ薬を処方している方などはあらかじめ何の薬が、何日分欲しいか、いつ来院するかを聞くことによって、前もって処方箋を準備することが出来ます。

などに気をつけながら作成されたとのことでした。それでは、問診を見てみましょう。

患者さん向けの「初診」という表現の仕方


1診療科単体の場合、基本的に最初の質問は、初診と再診を分ける質問になります。
せごえ耳鼻咽喉科では、初診・再診・いつもの薬を出してほしいの3つに分かれていますね。初診・再診だけでなく、定期薬希望を出し分けている点が面白いです。

あと、特徴的なのは、患者さんに見せる側には、初診とのみ記載せずに、
「初診 or 1ヶ月以上受診されていない方 or 前回と症状の違う方」と記載している点ですね。

初診の定義はいくつかあると思いますが、レセプト上は

・1回受診したことがあるけれども、今回は前回とは別症状で来院
・前回受診時と同じ症状ではあるが、ある程度期間が経ってしまったもの


は初診扱いで算定されます。一方、患者さんからすると上記2つのケースは、再診と思ってしまうかもしれません。

単に、初診・再診とのみ記載しますと、患者さんは再診を選択してしまい、よくよく聞くと実はレセプト上は初診算定だったのにとなってしまうことが考えられます。その点をあらかじめ防止しておくという意味もあるのでしょう。

こちらに関しては、

原則、同症状でも1ヶ月の期間が空くとレセプト上は初診にしてかまいません。そのため、1ヶ月以上受診してない方は初診から入ってもらいます。

また1ヶ月以内であっても、特に子供ではよくあることですが、前回は耳が痛かったのだが、今回は咳がひどいなどの例があります。


とのことでした。他の医院様も、初診の書き方について、是非参考にしてみてください。

また、初診と再診を選択した場合には、「カルテ非表示」にチェックがついていますね。ここにチェックすると、患者さんが回答した内容もカルテ側には表示されません。

カルテには問診の内容だけがほしいので、初診 or 再診の情報をカルテに送る必要はないので、ここにチェックをつけているということですね。

性別の質問で、6歳未満を別分けで表示した意図


中身を見ていくと、保育園、幼稚園情報や熱性けいれんの既往、飲みやすい薬など、子供に特有な質問が並んでいます。

耳鼻科の特徴として、小児と成人、ご高齢者まで診療ターゲットとなる年齢層が幅広いという点が挙げられます。こちらは、瀬越先生が先ほどのこだわりポイントで挙げられていた点ですね(耳鼻科は未就学児童が多く、性別に関係なく、熱性けいれんの有無、薬の飲みやすい剤型などを聞くことができます)。

一般内科の場合、小児科は見なかったり、小児科の場合は成人は見なかったりとなることがよくあります(内科と小児科の両方を標榜しているクリニックもありますが)が、耳鼻科は単体で子供からご高齢まで見ますので、このように質問をだし分けているのだと思います。

内服薬・アレルギーの具体例記載で患者さんの入力サポート


こちらは、内服薬・アレルギー・禁忌薬に関する質問です。


まず、内服薬に関してですが、さらにお薬手帳の有無で分けていますね。
お薬手帳ありの場合は、診察の際にご提示くださいとしています。

また、その下のアレルギーの質問では
例)〇〇を飲んで下痢をした。じん麻疹が出た。
禁忌薬の質問では
例)熱性けいれんがあるので抗ヒスタミン薬
など、自由入力の部分の具体例サポートが入っていますね。この具体例があるだけで、患者さんはどんな内容を記載すれば良いのか分かりますので、このサポートは素晴らしいと思います。

ちなみに、患者さん側では下記のように表示されます。