【ひだかこどもクリニックPart1】予約時間・番号を利用して患者検索をスムーズに

【ひだかこどもクリニックPart1】予約時間・番号を利用して患者検索をスムーズに

2021年2月21日開催の第8回問診アカデミーで、ひだかこどもクリニックの事務スタッフの副島様に、「事務スタッフお任せで、ここまで活用できるメルプ問診」を伺いました。

▼目次

  1. 予約時間・番号を利用して患者検索をスムーズに
  2. 事務スタッフお任せで、ここまで活用できるメルプ問診
  3. 痙攣時の状況を詳しく聞く、患者・スタッフ問診

吉永
愛知県知多郡にあるひだかこどもクリニックは、2008年にご開業されて今年で13年目の小児科単科診療所です。
メルプの問診をご活用いただいておりますが、それまでは紙の問診票をお使いでした。

予約時間・番号を利用して患者検索をスムーズに

では患者向け問診を見ていきます。一番最初の質問からユニークだと思いました。
多くのクリニックでは最初に初診か再診かを聞いていますが、貴院では『本日の予約は何時か何番ですか?』という質問が最初にきていますね。予約との連携とかもふまえてこういう作成にされたのですか?

副島
予約システムとWEB問診を連携しているわけではないですが、WEB問診を入力したから予約も一緒に済んでいると思われる方も多かったので、予約を最初にとってくださいという注意文を一応載せています。その後に予約の確認をするために、こういうふうに質問を考えました。
吉永
問診の中身を開くと、先行メッセージをご活用いただいておりまして、『本日の予約は、何時か何番ですか?』の質問の前にこちらのメッセージが入りますので、患者様は分かりやすいですね。

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副島
あと問診一覧から患者さんを探す時に、予約時間とか番号を表示させることによって、時々同姓同名の方もいらっしゃるので、時間や順番が載っていることでより探しやすいのと、同姓同名の方の間違い防止のために最初にこの質問をもってきています。
吉永
なるほどですね。その使い方は初めて知りました。大体生年月日を載せて、生年月日と名前で一つにするという方が多いのですが、番号も同時刻というのはまずないですもんね。
副島
そうですね。
吉永
勉強になりました。では『###時台』を開きます。
一番最初に『当院では「小児の外来診療におけるコロナウイルス感染症2019診療指針」を参考に感染予防策を行っております。』とアナウンスしていらっしゃるんですね。

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副島
そうですね。これはコロナの影響で、0~5歳の方に新たに加算が取れるようになったので、最初に皆さんにこれを表示してチェックをつけてもらっていますね。

事務スタッフお任せで、ここまで活用できるメルプ問診

吉永
なるほどですね。ありがとうございます。ちなみにこの問診は主に副島様が作成されていらっしゃるのですか?
副島
そうですね。元々、紙の問診票があったのでそれをもとに作成はしているのですが、あとはスタッフが先生の隣で診察につくことも多いので、なんとなく先生がどういう情報が欲しいのかというのを把握していて、それもWEB問診に入れています。他のスタッフにも実際にWEB問診を使ってもらって、足りないところなどがあれば教えていただいて、私が作っていますね。
吉永
そうしますと、問診をこういうふうに修正してくださいみたいな他の方からのご要望も、全部副島様が作成されているということでしょうか?
副島
そうですね。あとは先生のほうからこういう質問も入れてほしいというのがあれば、基本私が修正していますね。
吉永
ちょうど2~3日前に整形外科のクリニックでも対談させていただきまして、そこでは管理栄養士様がリハビリの方や院長先生からのご要望をもとに作成されておりまして、当初この問診の機能を作った時には院長先生しか触らないのかなと想定していたので、事務の方が作成されているケースが多くてちょっとびっくりしています。
医療用語とか作成されるのは結構大変かなと思いますが、あまりそんなことはなくという感じでしょうか?
副島
そうですね。細かくマニュアルを作成されていたので、最初それを見ながら作成させていただいて、今は操作の仕方とかもだいぶ分かってきたので慣れましたね。
吉永
ありがとうございます。こちらの紙の問診票の内容をWEB問診に落とし込まれているということですかね?
副島
そうですね。あとプラスで先生が診察室で聞くようなことも入れるようにしています。
吉永
紙の時よりもかなり細かく事前に問診をとられているということですね。
副島
そうですね。
吉永
ありがとうございます。

痙攣時の状況を詳しく聞く、患者・スタッフ問診

吉永
スタッフ向け問診で「痙攣」の問診を用意されていますが、こちらは患者様の問診をもとにスタッフが記入される用で作成されていますか?

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副島
そうですね。元々、痙攣した時に詳しく状況などを聞く、痙攣用の問診票があったので、それをもとに作成したのですが、スタッフで入力する場合もありますし、スタッフ用のiPadを患者さんに渡して入力してもらうこともあります。
吉永
ありがとうございます。なかなか初発の痙攣ですと親御さんは慌ててしまって、分からない方が多いのかなと思いますが実際はどうでしょうか?
副島
「分からない」と答えられる方もいますけど、全ての項目に対して大体これぐらいだったかなと答えてくれる方は多いです。
吉永
ありがとうございます。確かに熱性痙攣で繰り返されていたりしますと、親御さんも慣れてきて、3~4回目とかになるとしっかり記入していただける方も多いのかもしれないですね。
副島
そうですね。
吉永
ありがとうございます。患者問診の方も見ていきたいと思います。

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初診の問診を開きますと、まず基本情報をご記入いただいて、その後主訴をご記入いただく形になっていますが、主訴の選択肢がかなり多いですね。ここは複数選択にされていらっしゃるということですね。

副島
そうですね。
吉永
ちなみにこの主訴の症状の問診のところでこだわられたポイントとかありますか?
副島
特に何かにこだわっているというのはないですが、基本元々の紙の問診票でもいつからどういう症状があるということを聞いていましたので、紙の時と合うように作りました。
あとは、カルテに転記する時に、元々スタッフの中でこういうふうに入力するということがある程度決まっていたので、その入力方法になるように改行とかそういうのは細かく設定しました。
吉永
ありがとうございます。いくつか症状について見させていただきます。『熱はいつ頃からですか?』のところはカレンダー形式にされていらっしゃるのですね。

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副島
そうですね。
吉永
そのあとに時間を聞かれていますね。あと、体温と痙攣の有無を聞かれていますね。
熱があって、痙攣があった方には更に詳しく聞かれていらっしゃるんですね。
副島
そうですね。ここでしか痙攣の質問が答えられないので、再診で来られた方に「昨日痙攣したんです」という場合だとお母さんのほうで入力ができないので、そういう情報を受付で伺った時は、先ほどのスタッフ向け問診の痙攣のところを使って状況を伺うようにしています。
吉永
ありがとうございます。痙攣のところは、まず発症時間を聞かれていまして、繰り返されている方には薬の使用の有無についても聞かれているんですね。

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副島
そうです。
吉永
なるほど。そして、家族歴について聞いているということですね。これだけ細かいと必要な情報がほぼ完全に揃うのかなというふうに思いました。
副島
そうですね。
吉永
ありがとうございます。
他の症状の問診も見ていきたいと思います。
『下痢』については、『吐き気』と同じく細かく聞かれていますね。
副島
はい。
吉永
『どのような便が出ますか?』のところも、やはり患者様にとって分かりやすい表現だと思いました。問診の中身を開きますと、カルテ記載文言には医療用語で表示されるようにしているんですね。
副島
使っている部分もありますね。
吉永
ありがとうございます。
あとは色と臭いを聞かれています。小児科の先生は細かく作られている先生が多いのですが、最初作成されるのは結構大変ではなかったですか?
副島
最初は大変でした。でも『お尻は荒れていますか?』などは、下痢の時に先生が毎回小さい子だとお尻を確認するようにしてくれているので問診に入れました。
吉永
例えば、親御さんが確認して『荒れていない』を選択しますと、お尻の確認が要らなくなるということでしょうか?
副島
荒れていないからといって診ないわけではないのですが、確認してこれくらいだったら大丈夫だねと親御さんに伝えています。
もし荒れている場合、どんなお薬を塗っているかを確認しています。どれぐらい塗って今この状態なのかを確認して、これだけ塗ってこのお尻の状態ならよくないから、次はこういうことを疑おうかというふうに診察を進めるので、このように作っています。

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吉永
ありがとうございます。次は『皮膚症状』について見ていきます。
こちらも症状がいつ頃からなのかと部位についてですね。症状について『ジクジク』『カサカサ』という表記は、患者さんに分かりやすい表現だと思いました。

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少し飛びますが、初診の患者さん全員に『解熱剤の処方は必要ですか?』と聞かれていますが、解熱剤をご要望される患者様が結構多いということですか?

日高
そうでもないですね。
副島
先生の方針として、解熱剤をあまり使わないでいいと患者さんに話していて、熱がある場合にでも、自宅に解熱剤があるのであれば処方する必要はないと話をしているので、あるかないかの確認をしています。
吉永
前もって患者様の希望を聞いていらっしゃるというのもあるんですか?
副島
そうですね。種類は聞いて、処方するかしないかは持っているかどうか確認をして出すようにしています。

Youtubeでも対談動画を掲載していますので、是非ご覧ください。

【ひだかこどもクリニックPart2】定期診察の紙の記録表をWEBに置き換え(喘息・便秘・夜尿症)に続く