紹介状の作成がほぼ自動化できるようになった点が良かったです。
にいがた乳腺クリニックは、新潟県新潟市にある女性専用の乳がん検診・乳腺診療クリニックです。最新の設備機器を使用し、最善の治療につながるよう検診・診療を行っています。
メルプWEB問診を導入された背景や独自の活用方法について、院長の長谷川先生にお話を伺いました。
ー メルプ導入のきっかけを教えていただけますか?
元々クリニック開院の時点で、極力ペーパーレスにしたかったのと、同じことを何度も聞いたり書いたりする手間を減らしたいという思いがありました。
ですので、紙問診票ではなくWEB問診を検討していまして、さらに、問診結果をそのままカルテの二号用紙に貼り付けられたら楽なのにな、医師になってからずっと思っていました。
メルプは、それだけではなく、問診の内容や問診結果をグラフに出したり割合を出せたりといった一目でわかるようにデータ化できるという点が良いと感じました。問診内容を生かした臨床研究をしたいという思いもありましたので、そのために、問診内容を極力手間をかけることなく、データ化できる情報として残したいと考えていました。
ー メルプでCSV出力機能(問診結果をCSVとして出力)がありますが、そちらを積極的にご活用されているということでしょうか?
実は、まだですね。問診内容をマイナーチェンジし続けている段階ですので、もう少し問診内容をブラッシュアップさせてからCSV機能を使おうと考えています。
自分が意図した質問と、患者さんがその問診にどれだけ回答してもらえるかには差があるので、もう少し試行錯誤しようと思います。
ー なるほどですね。メルプのデモを受けた時、どのように感じましたか?
チャット形式の問診票がいいなと思いました。私が患者さんに聞きたい問診内容はかなり詳細にわたるので、患者さんが回答するのにあまり負担がない方がいいなと感じていましたので、チャット形式で1つ1つ質問していくのは良いアイデアだと思いました。
他社ですと、タブレットで記入するのが前提で、タブレット上にA4の紙の問診票があるという感じで、回答ごとにページが移動する場合が多いと思います。メルプはチャット形式で回答に応じて、同じ画面上で次の質問がレスポンス早く表示されるので、患者さんも答えやすいと思いました。
当院の患者様は20-40歳代女性が80%を占めており、日常的にSNSをご利用されている患者さんも多いので、日常的に使用しているSNSの感覚で問診も回答できるかなと感じました。
ー ありがとうございます。実際に問診を作成されるのは大変ではなかったですか?
ドラッグアンドドロップで問診を移動するなど感覚的に問診を作成できたので、システムとして大変というよりは、私がかなり分岐して回答に応じた下層質問を作成していたのでその点で大変でした。
ただ、今では聞きたい問診内容が、しっかり同じ形式でカルテに入っているので、カルテの一画面を見れば自分が欲しい情報がどこにあるかすぐに分かるので、作り込んでよかったと思います。紙問診票の場合の、患者さんの手書きの文字が読めないといったこともないですしね。
ー 現在どのようなメルプの運用をされていますか?
患者さんの問診票は100%WEB入力で、ご自身のスマートフォンなどで来院前に記載していただくか、来院後にタブレットをお渡しして記載していただいています。
当院は30〜40代がメイン層で、またWEB予約制なのでご高齢の方は少なく、来院される場合も娘さんと来院される場合が多いです。ですので、お手伝いが必要な方もいらっしゃいますが、ほとんどの方がご自身でWEB問診を記入してくださっていますね。
あとは症状に関して、自覚症状部位を人体のシェーマに記載するのは、できるだけ正確に聴取して画像診断の参考にするため看護師が事前に聞いています。そちらは紙で運用しています。
画像診断は、看護師がチェックをつけた症状部位の紙メモと電子カルテに貼り付けした患者さんのWEB問診を合わせて診断をしています。
ー メルプのよかった点を教えていただけますか?
今までの勤務先で患者さんが来院されてから紙問診を記入していた時には、問診票記入にかかる時間が患者さん毎に大きく異なるので、検査やその後の診察までの流れに偏りが出てしまい、患者さんの待ち時間が長いのに自分たちも診断や診察が出来ず検査が終わるのを待っているということが度々ありました。
今では、来院後に診察前の画像検査へすぐにご案内できるので、来院から検査、診断までがスムーズになった点が良かったです。
あとは、紹介状作成がほぼ自動化できるようになった点も良かったです。メルプの問診結果を電子カルテの二号用紙に貼り付けますが、その貼り付けた内容をそのまま紹介状にも貼り付けています。
ー 修正することなく貼り付けていらっしゃるということですか?
そうですね。多少の修正を加える程度なので、紹介状の作成は数分もかかっていないかもしれないです。
逆に、電子カルテにある問診結果をそのまま紹介状に貼り付けられるように、メルプの問診表示カスタマイズ機能を使って、改行表示や表示順番などは工夫しました。
患者さんには5分程度待っていただければ、すぐに紹介状を渡してそのまま紹介先に行ってもらうこともできます。
ー 問診作成で工夫されていることがありましたら、教えてください。
最初に主訴を質問していない点は少し工夫しました。
乳がん検診目的と自覚症状での受診では必要となる問診の内容がだいぶ異なりますので、まず始めにすべての方に必ず聞く基本問診や検査の禁忌、受診目的を聞いてから、受診目的に合わせた主訴や症状などの詳細を聞いています。