【マーガレットこどもクリニックPart1】新規開業の個別指導対応としてのメルプ活用
2021年2月3日開催の第5回問診アカデミーで、マーガレットこどもクリニックの田中先生に、オンライン診療問診・OCR機能活用方法のポイントを伺いました。
目次
- 新規開業の個別指導対応としてのメルプ活用
- 病児保育連絡や緊急症状でのトリアージ機能活用
新規開業の個別指導対応としてのメルプ活用
吉永
本日は問診アカデミーの第5回ですね。
マーガレットこどもクリニックの田中先生に、問診作成のポイントを伺っていきたいと思います。田中先生、よろしくお願いいたします。
田中
よろしくお願いいたします。
吉永
マーガレットこどもクリニックは、東京都渋谷区の小児科で、病児保育を併設して、積極的に取り組まれているのが特徴的です。
患者さんからしたらかなりありがたいのですね。
マーガレットこどもクリニックは、東京都渋谷区の小児科で、病児保育を併設して、積極的に取り組まれているのが特徴的です。
患者さんからしたらかなりありがたいのですね。
メルプでは、外来の患者様向けの問診だけではなく、オンライン診療の問診や、音声入力機能やOCR機能など付加価値のようなサービスも提供しておりまして、その中でもOCR機能を使われていますので紹介致します。
それでは、問診の中身を見ていきます。
田中
舌下免疫療法と発達外来に関しては、通常の問診と聞くことが違うのと、迷い込んで違うところにいってしまうと聞きたいことが聞けなくなったりするのと、もう一つは、やっていますよっていうアピールのためですね。
主に受診される方は、上の3つの『初めてまたは予防接種のみでかかったことがある』『かかったことがある』『定期的な受診』のどこかに当てはまる方ですね。
時々、オンライン診療を予定していたけれど、違うところに迷いこんでしまって医療の情報を上手く送付ができなかったっていう方のために、医療証やクレジット情報を送付できるような『追加情報送付』という選択肢を追加しています。
吉永
ありがとうございます。
あとは『新型コロナ抗体検査希望』という選択肢がありますね。
田中
そうですね。以前やっていた新型コロナの検査のときに使っていました。
検査キットの期限が切れたと同時に検査を終了にしたので、今は非表示にしています。
必要な時に選択肢を作れるのがすごく便利ですよね。
吉永
ありがとうございます。
『新型コロナ抗体検査希望』のところが、少し色が薄くなっているのが分かると思いますが、これはメルプで各問診を公開にするか非公開にするかを選ぶことができまして、作成したけれど、一時的に患者さんに見せないようにすることができます。
インフルエンザのワクチンや、毎年冬の間だけやらなければいけないけれど、春にはこの問診不要という場合は、このように非公開にしておくことができます。是非、ご活用ください。
では、初診にの問診から見させていただきます。
『当院の来院は初めてですか?』のところを開きますと、まず主訴についてですね。
ここは、小児科の先生によってまちまちでして、最初に基本情報をもってくる先生や、最初に主訴について問診される先生と分かれますね。
田中
全然そこは深く考えてなかったのですが、親御さんの立場に立ってみたら、最初に言いたいことを言いたいかなと思って、自然にこうなりました。
吉永
ありがとうございます。
『今日一番気になる症状を一つお選びください。』とありますが、症状を一つだけというふうにされていらっしゃるんですね。
田中
はい。いくつも症状があると思うんですけれど、その次の質問にも『その他に気になる症状を選んでください。』とあるんです。
なぜ二つに分けたかというと、新規開業の個別指導の時に、主訴の明記を指摘されたからですね。
【主訴】〇〇と書くために2つ選択して、最初に一番気になるものを選んでくださいっていうふうにしました。
吉永
選択肢『熱』を開きますと、「発症時期と経過、体温、解熱剤使用の有無」とシンプルという感じですね。
田中
吉永
ここも先生によってまちまちでして、熱型や、例えば1週間前から熱があった場合には各曜日の最高体温を全部記入してもらいたいという先生もいらっしゃったりしますので、発症時期においては、『昨日』、『2日前』、『3日前』と選択肢が用意されていたりする先生もいますね。
田中
なるほど。個人的には情報欲しいですけどね。
吉永
時期に関しては、『今日から』『昨日から』『2~3日前から』など、このように選択肢を用意されているんですね。
田中
そうですね。
吉永
あとは咳の性状と量を聞かれていらっしゃるということですね。
鼻水は、鼻づまりか垂れているのか聞かれているんですね。
『頭痛』は、発症時期だけですね。
田中
そうですね。たまにいるんですけど、そんなに選ばれることがない質問に関しては、あまり詳しく書いていないですね。来た時に聞こうと思っています。
吉永
やはり風邪症状が一番多いので、詳しく聞かれていらっしゃるということですね。
田中
そうですね。
吉永
『嘔吐』と『下痢』に関しては、回数と性状を聞かれているということですね。
あとは『腹痛』も頻度が低いので時間だけ聞かれていらっしゃるということですね。
田中
はい。そうですね。
吉永
『便秘』について『以下の症状がありますか?』の質問で、便の性状について分かりやすく記載するのは難しいと思いますが、『出るがウサギの糞のように硬くて小さい』とかなり工夫されていらっしゃる印象を受けました。
『発疹』に関しては、部位を選択肢から選んでいただき、症状の経過を聞かれていらっしゃるということですね。
『アレルギー』は、結構細かく作られていらっしゃいますね。
田中
アレルギーについては元々、メルプの方で用意されていた雛形問診を借りて作った気がします。
吉永
確かにオフィシャルで用意してある雛形は、結構詳しく作成してありますのでそれを使っていただいたということですね。
主訴の問診が終わりますと、『その他にある症状を選んでください。』とその他の症状を複数選択で選んでいただき、この下に紐付く質問も先ほどと同じことを聞かれていらっしゃるということですか?
田中
そうです。同じ構造になっていますので、複数症状がある方はそれだけ多く回答いただくことになるんです。1回症状があると、いつまでも終わらないっていうことがあったりします。
吉永
全患者さんに対して、熱に関しては時間と体温を聞かれていらっしゃるということですね。
田中
そうです。電子カルテに熱専用の記入欄があるので、基本熱は皆さんに聞いています。前の晩に測った熱だったら、来た時に測ってもらってくださいということをこれを元に聞いたりしています。
吉永
皆さん必須ですので、記入されていらっしゃるということですね。
田中
そうです。
吉永
あとは基本情報ですね。『幼稚園・保育園・家族など周囲で流行している病気はありますか?』や『2週間以内に本人・家族が海外から帰国されましたか?また、新型コロナウイルス感染者との接触がありましたか?』などですね。
田中
はい。これもコロナが流行し始めてから作りました。
吉永
追加の質問は、先生が全部追加されていらっしゃるのですか?
田中
そうですね。全部私がやっています。
吉永
クリニックによっては先生がされていたり、スタッフにお任せされていたりとバラバラですね。
田中
そろそろスタッフにお願いしたいなと思っています。今までは変化があまりにも多かったので私がやっていましたが、最近はそんなに変わらなくなってきたので、スタッフにお願いしても大丈夫かなと思っています。
吉永
メルプは作りこみを先生のほうでお任せしてやっていただくスタイルですけども、最初患者さんに問診を提供するとき、100%にはなかなかならないかなと思いまして、どのくらいかけて現状の問診に作りこまれましたか?
田中
もうほぼほぼ私が作った時は、最初の形があって、6、7割くらいはリリースの時まで作れてた気がします。残り3割くらいをその状況に応じて、使ってみてちょっとずつ変えていった感じですね。
吉永
なるほどですね。
続いて、『現在の体重を教えてください。』と質問されていますが、小児は導入している医院様、皆さん聞かれていらっしゃいますね。
田中
そうです。出生時の体重は、初診の時に紙で書いてもらって、その紙をスキャンして電カルのカルテではないページに入れ込んでいたら、これも新規開業の個別指導でちゃんと初診のカルテに書きなさいと言われてですね。
それで、ここに出生体重と出生時の異常について、出産から既往歴なども全部書きなさいと言われたのでこの質問が追加になりました。
吉永
個別指導って結構細かいんですね。
田中
ここら辺の内容は、個別指導を受けてだいぶブラッシュアップしました。
吉永
なるほどですね。
『アレルギー』の項目を開きますと、更に選択肢が『食物アレルギー』『薬物アレルギー』などに分かれているんですね。
あとは家族歴を聞かれていらっしゃるんですね。
田中
はい。
病児保育連絡や緊急症状でのトリアージ機能活用
次の『以下の希望はありますか?』の質問は、病児保育を併設していますので、利用したい方の希望だったりとか、利用するための紙が欲しいとか、診断書が欲しいなどそういった希望を聞いています。
『明日以降のため病児保育室利用連絡票』『オンライン診療希望』にチェックがつくと、当院では緊急タグがつくように設定しています。
連絡票を希望されていたのに、出し忘れたりしたことがありましたので、それをなくすために緊急タグをつけて、患者一覧の部分が赤くなって、受付でチェックしやすくなるというふうにしています。
吉永
なるほどですね。
カルテ記載文言のところにも『★連絡票希望』と★マークがついていますね。
田中
そうです。見落としがないようにつけています。
吉永
この緊急のタグは、もともとはトリアージという目的でつけまして、例えば症状で緊急度が高い方向けというので想定していましたけれど、クリニックによって何を緊急と捉えるかは異なっているので、色んな使い方を見れるのがこちらとしては面白いです。
田中
そうですか。症状が緊急の時もつけています。オットセイみたいな咳とか呼吸困難な咳などにつけていまして、プラスアルファ受付で利用させてもらっていて、むしろ今はそっちのほうの活用度が高いかもしれませんね。
吉永
ありがとうございます。他のクリニックですと、予防接種の禁忌事項に該当する場合や、重篤なアレルギー反応など、様々ですね。
Youtubeでも対談動画を掲載していますので、是非ご覧ください。